日本薬剤師会は、薬剤師の倫理的及び学術水準を高め、国民の厚生福祉の増進に寄与することを目的とした公益法人です。
土日休み、17時完全退社、賞与4.68ヶ月分、育休取得実績がありワークライフバランスの取れた日本薬剤師会は特に女性求職者からの人気を集めています。
安定した労働環境だけでなく、「かかりつけ薬剤師・薬局の普及・推進」や「大規模災害への準備・対応」など幅広く事業を展開していることから働きがいもある職場です。
しかし、日本薬剤師会への転職を検討している方は、インターネットの口コミや評判を信じてはいけません。
なぜなら、インターネット上の口コミや評判はウソの情報も混じっているからです。
そのような口コミや評判だけを信じて転職しても、転職後に「思っていた会社と違かった」などと後悔する可能性が高いです。
そこで、この記事では日本薬剤師会への転職を検討している方のために、
をお伝えします。
日本薬剤師会の採用情報によると、事務職の職種が人材を募集しています。
※ページ下部で紹介している転職エージェントなら、日本薬剤師会の求人を保有している可能性が高い>です。
なお、応募資格は大卒以上であり、薬剤師、登録販売者の資格のある方は優遇されます。
目次(気になる項目をクリック)
日本薬剤師会の基本情報
まずは、日本薬剤師会の基本情報を紹介します。
※日本薬剤師会の公式ページや信頼できる情報機関を参照しています。
社名
公益社団法人 日本薬剤師会
本社所在地
東京都新宿区四谷 3-3-1 四谷安田ビル7階
設立
設立:1909年
従業員数
46人
代表者
山本 信夫
事業内容
薬剤師職能の向上
公衆衛生の普及指導
薬事衛生の向上普及
優良医薬品の普及及び医薬品流通の適正化
機関誌及び薬事関係図書の刊行
学術大会、講習会等の開催等
日本薬剤師会の求人の特徴
具体的な求人情報は下記の転職エージェントに登録しなければ見ることができないため、日本薬剤師会の求人の特徴をまとめておきます。
日本薬剤師会の求人の特徴
給与例
215,346円〜270,636円
福利厚生・制度諸手当
各種社会保険(雇用保険,労災保険,健康保険,厚生年金,財形)完備、交通費支給45,000円/月額
日本薬剤師会はこんな方におすすめ
日本薬剤師会への転職にはエージェントを活用すべき4つの理由
日本薬剤師会への転職することを検討している人は、必ず転職エージェントを活用すべきです。
転職エージェントを使うべき理由は、下記の4つです。
- 日本薬剤師会の職場状況(雰囲気や業務内容)の実情を教えてくれる
- 登録した人限定の非公開求人を紹介してもらえる可能性がある
- 業界、職種、会社に特化した対策(職務経歴書の添削・面接受け答えなど)が受けられる
- 年収アップや入社日など待遇の交渉や日程の調整をお願いできる
理由1. 日本薬剤師会の職場状況(雰囲気や業務内容)といった実情を教えてくれる
転職エージェントは、掲載している企業の実情を熟知しています。
企業の職場状況を知るために人事担当だけでなく、取締役や求人を募集している部署の部長、その部署で働く社員へヒアリングをしています。
- 「職場の雰囲気は?」
- 「具体的な仕事内容は?」
- 「入社1年以内の離職率は?」
- 「評価の仕方は?」
- 「残業はどれくらい?」
- 「中途の割合は?」
- 「どこから転職してきた人が多い?」
- 「経営層はどんな人?」
などのことをヒアリングしています。
このような情報は、求人サイトや企業のページには記載されていないことが多いため、エージェントを使うメリットといえるでしょう。
また、エージェントは業界、職種別に担当が分かれていることが多いです。
そのため、エージェント自身が転職を検討している業界・職種の経験者である可能性が高く、業界や企業の内情に詳しいです。
理由2. 非公開求人を紹介してもらえる可能性がある
転職エージェントは、転職サイトや企業採用ページに載っていない「非公開求人」を大量に保有しています。
事業戦略(上場を控えている、新規事業のリリースなど)の諸事情で表立って募集することはできないが、こっそり採用したい企業がエージェントに依頼する求人。
高年収求人や管理職などといったレアな求人であることが多い。
転職エージェントであれば、サイバーエージェントの非公開求人を保有している可能性が高いです。
たとえ非公開求人の募集がなかったとしても、これまでの経歴やスキルが高ければ「〇〇の経験がある・・・、〇〇というスキルを持っているので、採用しませんか?」と、転職エージェントが企業に提案してくれるケースも沢山あります。
そのため、企業のホームページや求人サイトを見て「転職したい企業の求人がない」と思ったら、転職エージェントに相談して非公開求人を探すことをおすすめします。
理由3. 業界、職種、会社に特化した対策(職務経歴書の添削・面接受け答えなど)が受けられる
転職エージェントは、今までの多くの求職者の転職をサポートし転職を実現させているため、選考を突破するためのノウハウを持っています。
具体的には、
- 過去どのような人が採用されたのか
- 採用されなかったのか
- どのような質問をされたのか
- どのように回答したか
などのデータを転職エージェントは蓄積しているのです。
また、そのようなデータをもとに模擬面接を行い、志望動機の伝え方や質問に対する回答の仕方をあなたと一緒に考えてくれます。
転職エージェントによっては、面接担当者の名前や人柄、担当者が好む人物像を事前に教えてくれるところもあります。
そのため、他の候補者よりも圧倒的に有利に面接を進めることが可能です。
転職エージェントは多くの場合、面接が終わった後に人事担当者と連絡をとっており、その際に面接では伝えきれないあなたのスキルや魅力を人事にプッシュしてくれています。
あなたが面接で失敗してしまったとしても、エージェントの提案力で面接を通過させるといった事象は日常的に起きています。
エージェントを使うことで、内定をもらえる確率が飛躍的に向上します。
そのため、自分で応募する人と比べ、圧倒的に転職活動を有利に進めることができます。
また、自分で求人に応募する場合、選考の途中で多数の応募者のなかに埋もれてしまうことがあります。
特に人気企業(大手や話題のベンチャー)や人気職種(事務や新規事業担当)などの場合は埋もれてしまう可能性が極めて高くなります。
しかし、エージェントは企業の人事担当者との人脈があるため、企業に向けてあなたを推薦をしてくれるため、埋もれてしまうことはありません。
理由4. 年収アップや入社日など待遇の交渉や日程の調整をお願いできる
年収交渉は「どのタイミングで言えばいいんだろう…?」、「どれくらいの年収なら受け入れてくれるだろう…?」などと個人では難しいです。
なぜなら、自分で企業へ応募する場合は最終面接の場で入社同意書を書かされるタイミングが年収交渉のタイミングであることが多いからです。
このタイミングで年収交渉をしなければ、年収を交渉する機会をもらうことはできないと言っていいでしょう。
しかし、転職エージェント経由であれば、面接後に最終的な回答をエージェント経由で伝えることができますので、その時に年収交渉をしてもらうことも可能です。
少しでも良い条件で転職したければ、転職エージェントを使いましょう。
また、内定をもらった後も転職エージェントはサポートしてくれます。
「いま勤めている会社の退職の手続き(退職代行)」や「転職先の入社日をいつにするか調整(入社日調整)」なども転職エージェントが代わりに行ってくれるため、スムーズに転職活動を終えることができるのです。
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転職エージェント7つの活用術
転職エージェントを使うべき理由は前述したとおりですが、さらに転職を有利に進めるためにエージェントを使うときに押さえておくべきことを7つ記載しておきます。
1.転職希望時期は「良い求人があればすぐにでも」と言っておく
転職エージェントもビジネスであり、売上目標に追われていることを覚えておきましょう。
担当者との最初の面談では「転職はいつ頃の時期で考えてますか?」と聞かれますが、この時に具体的に転職を考えているなら「良い求人があればすぐにでも」と答えるようにしましょう。
そうすることで、あなたの転職をサポートすることで会社の売上にも繋がると考え、優先順位をあげて対応してもらうことができます。
すぐに転職をするということでなくても、転職エージェントへ答える転職時期としては、「3ヶ月以内」と答えておくといいでしょう。
2.担当エージェントが合わなければ勇気をもって変更する
担当エージェントが「希望条件に合わない求人ばかりを紹介してくる…」や「無理やり転職させようとしてくる」などの場合は、担当を変更してもらいましょう。
実は、担当エージェントを変更することは、日常的に行われています。
とは言っても、直接「担当を変更してほしい」というのは気が引けるという人もいるかと思います。
そのような場合は、メールで担当変更の依頼することをおすすめします。
それも難しいという人は、転職サイトに設置されている「お問い合わせ」で問い合わせるか、あらかじめ他の転職サイトにも登録して保険をかけておくようにしましょう。
いつもお世話になっております。
現在、転職をサポートして頂いている○○(名前)です。
担当していただいている○○様には丁寧にサポートしていただき感謝しております。
しかし、転職活動での不安が大きく、他のエージェントの方のご意見も伺えればと思っています。
可能であれば、現在志望しております○○業界に詳しいエージェントの方に担当をしていただきたいと思っております。
大変お手数をおかけしますが、何卒よろしくお願い申し上げます。
〇〇 〇〇(名前)
3.経歴やスキルに嘘をつかない
登録情報や一連のやりとりについて、履歴情報が残ります。
現役のエージェントの人から聞いた話によると、エージェントの2年前の登録情報と今回の登録情報が違うと言ったことがあるそうです。
この場合は経歴やスキルの虚偽報告をする信用ができない人材として、紹介する求人を限定的にするなどの判断をすることもあります。
そのため、登録する経歴やスキルなどは正直に書くようにしましょう。
4.推薦文は必ず確認する
ほとんどの場合、担当のエージェントは200字〜1000字であなたの推薦文を書いてくれますが、あまり優秀ではない担当者の場合、経歴をそのまま書き写すだけだったり、パッと見た印象だけの推薦文を書くなどといったケースがあるのです。
そのため、自分をどのような推薦文で企業に推薦してくれているのか確認するようにしましょう。
エージェントに推薦文を確認する例として「面接時に相違があると困るので推薦文を見せていただけますか?」や「自分を見直すために、書いていただいた推薦文をお送りいただけませんか?」とお願いしてみましょう。
5.同じ求人に複数のエージェントから応募しない
数社の転職エージェントを使っている場合、同じ案件には複数のエージェントから応募しないようにしましょう。
企業から「他の転職エージェントからも応募があるんだけど」と各社の担当エージェントに連絡が入ることがあります。
そのようなことがあると、企業・エージェント両者に不信感を与えることとなり、企業へ再応募することはもちろん、内定をもらった企業の内定が取り消しされたりすることもあります。
二度と転職エージェントから案件を紹介してもらえなくなってしまう可能性もあるため、転職エージェントには応募している企業を伝えるようにしましょう。
6.内定が出たら、他のエージェントにも話を聞いてみる
内定承諾をした後、その判断に迷いがないか・正しいのかを確認するために、内定を持っていることを正直に伝えた上で、別の転職エージェントに相談をしてみましょう。
他のエージェントの意見を聞くことで、もっとあなたのキャリアにふさわしい求人を発見することができたり、内定を持って余裕のある状態なので冷静な判断をすることができます。
この行動をしたことによって、内定を辞退することになったとしても、罰則やペナルティなどはもちろんありません。
せっかくもらった内定を辞退するのは心苦しいことですし、別のエージェントに聞きに行くなんて面倒なことでもありますが、後悔せずに納得のいく意思決定をするためには有効な方法です。
7.応募フォームの備考欄に希望するエージェントを記載する
応募フォームの備考欄は任意項目になっているため、ほとんどの人が記入していません。
しかし、だからこそ備考欄に希望するエージェントを記載しておけば、その情報を参考にあなたに合ったエージェントを担当にしてくれます。
例えば、「転職によって年収をあげたい」「年収交渉に強いエージェントに担当してもらいたい」や初めての転職なので実績のある頼れるエージェントにお願いしたいということであれば「100人以上の転職サポート実績があるエージェントを希望」など、転職エージェントに求めていることを記載しておきましょう。
希望する条件や担当を記載しておくことで、優秀なエージェントに担当してもらえる可能性が高くなります。
日本薬剤師会への転職にオススメな転職エージェント一覧
日本薬剤師会への転職を検討している人のために、下記の3つの条件を満たす転職エージェントを厳選しました。
おすすめ転職エージェントは下記のとおりです。(登録自体は1分程度、完全無料で利用できます)
・年収600万円以上の高年収求人を7千件以上も保有
・派遣の取り扱いあり。さらに高時給の求人も業界トップ
・しつこい電話が少ないから自分のペースで転職できる
・対面のキャリア相談や面接同行など転職サポートが充実
ファルマスタッフの親会社は日本調剤であるため、調剤薬局のパイプがつよく、求人の質、量ともに他の転職サイトより優れている。
また、全国15箇所の拠点があり、他のサイトでは手が回りにくい地域の調剤薬局も広くカバーしている。
コンサルタントがすべての求人先に訪問しているので、職場の雰囲気について、事前に教えてもらうことができる。
「調剤薬局への転職を希望している」「派遣も検討している」という薬剤師さんには、ファルマスタッフがおすすめ。
キャリア相談してみる
約1分で登録完了
・エムスリーグループのため薬局や病院の求人が豊富
・提携している転職サイト20社の求人を一括検索可能
・最短で即日最大10件の求人を紹介可能
・電話・メールのみで転職サポート
「m3.com」を運営しているエムスリーが親会社であるため、医療機関と太いパイプを持っているのが特徴。
「調剤薬局や病院を希望している」「転職を急いでいる」という薬剤師さんには、薬キャリがおすすめ。
キャリア相談してみる
約1分で登録完了
・業界トップクラスの求人数。大手の求人が豊富
・全国に支店がありキャリア相談会も頻繁に実施
・キャリア相談会やキャリアセミナーが豊富
・条件交渉やキャリアアドバイスのノウハウが豊富
業界トップクラスの求人数を誇るマイナビ薬剤師だからこそ、他サイトではなかなか見つけることができないレアな企業薬剤師求人も豊富に取り扱っている。
「中小よりも大手に転職をしたい」「転職しようか迷っている」という薬剤師さんには、マイナビ薬剤師がおすすめ。
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約1分で登録完了
日本薬剤師会に関するFAQ
日本薬剤師会に関して「よくあるご質問」と回答をご紹介します。
未経験でも大丈夫なの?
応募資格は大卒以上で、社会人経験がある必要があります。
なお、薬剤師、登録販売者の資格のある方は優遇されます。
応募後のスケジュールはどうなりますか?
応募後は、書類選考→面接→内定へと進んでいただきます。
本ページで紹介している転職サイトに登録し、求人を紹介してもらってください。
⇩
★書類選考
これまでの経験、また保有される知識・スキルが、応募職種にマッチングするかを重視して選考させていただきます。
⇩
★面接
書類選考後、合格者の方には1~2回ほどの面接を実施いたします。
⇩
★内定
採用内定となられた方へ内定通知書を提示いたします。
⇩
★入社
入社日につきましては、内定通知後1ヶ月程度でご入社いただきたいと思いますが、内定者のご事情に応じて相談させていただきます。
★応募から内定までは1週間以内、入社までは1ヶ月以内を予定しています。
★土日の面接も、お気軽にご相談ください。あなたの予定を最大限考慮いたします。
★お近くの事務所、または出張面接地にて実施いたします。
※全国47都道府県に事務所があるため、面接もスムーズです。
日本薬剤師会の主な11の活動
日本薬剤師会は、たくさの事業活動をしております。
そこで、働き方が少しでもイメージできるよう、日本薬剤師会がこれまでに行なってきた11の活動を紹介します。
1.かかりつけ薬剤師・薬局の普及・推進
かかりつけ薬剤師・薬局は、患者さんが薬を安全・安心に使用できるよう、処方箋調剤を受けられる患者さん、在宅療養中の患者さんのサポートはもちろんのこと、市販薬に対するアドバイスや健康相談なども積極的に行っています。
2.健康サポート薬局の普及・推進
団塊の世代が75歳以上となる2025年を目途に、住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けられるよう、国は住まい・医療・介護・予防・生活支援が一体的に提供される仕組みである「地域包括ケアシステム」の構築を進めています。
厚生労働省が2015年10月に策定した「患者のための薬局ビジョン」においても、副題として「「門前」から「かかりつけ」、そして「地域」へ」とされているとおり、地域包括ケアに対応した薬局の将来像として、2025年までに全ての薬局がかかりつけ薬局としての機能を持つことを目指し、薬剤師業務については従来の対物業務から、対人業務へのシフトが求められています。
そのような中、2016年には医薬品医療機器法施行規則が一部改正され、同年4月より健康サポート薬局が法令上に位置づけられました。
健康サポート薬局とは、厚生労働大臣が定める一定の基準を満たしている薬局として、都道府県知事等に届出を行っている薬局のことです。
本会では、健康サポート薬局の周知と適正な運用に向けた取り組みを行っています。
普及推進のために、健康サポート薬局であれば会員・非会員にかかわらず使用できる全国共通のロゴマークを作成し、データ提供を行っています。
加えて、「健康サポート薬局」の届出要件の一つである研修について、本会が研修実施機関となり、2016年9月よりe-ラーニング研修を提供しています。
3.医療保険制度への取り組み
我が国には、世界に冠たる国民皆保険制度がありますが、人口の高齢化や医療の高度化などにより、医療保険財政の健全化が喫緊の課題となっています。
薬剤師・薬局は、後発医薬品の使用や残薬の確認などに取り組み、医薬品の適正使用や薬剤費の削減に努めており、本会ではそうした会員の取組をサポートしています。
また、健康保険制度の維持や診療報酬改定などについて審議する厚生労働大臣の諮問機関「中央社会保険医療協議会」には、本会役員が薬剤師を代表する委員として唯一、参画しています。
4.薬学教育への対応
2006年4月の入学者から、薬学教育が4年制から6年制になりました。
これに伴い、5年次に薬局・病院各11週間の実務実習が必須となり、2010年5月からは、6年制教育のもとで初めての実務実習がスタートしました。
また、文部科学省において、「薬学教育モデル・コアカリキュラム」の改訂作業が進められ、 本会では、薬剤師の立場から必要な意見・提言を行ってきました。
改訂カリキュラムの適用は2015年度入学生から、さらに同カリキュラムに基づいた実務実習は、当該学生が4年次後半の薬学共用試験を終えた直後の2019年2月頃から実施されます。
本会では、 改訂カリキュラムに基づいた実務実習がより充実したものとなるよう、必要な準備・施策を推進しています。
5.薬剤師のための生涯教育推進
本会では、薬剤師のための生涯学習支援システム「JPALS」を提供しています。JPALSは、継続的な専門能力開発CPD(Continuing Professional Development) の4つのサイクル「自己査定reflection」、「学習計画 planning」、「(学習の)実行action」、「(学習後の)評価evaluation」(自己評価)に基づいて、計画的に生涯学習を進めるための支援システムであり、学習内容を記録するポートフォリオシステムと、学習材料の提供という位置づけのe-ラーニングシステムで構成されています。
また、本会を含む薬学関係5団体の間で、生涯学習環境の整備に連携して取り組んでいくことが合意され、共通の制度「薬剤師生涯学習達成度確認試験」の第1回目が 2016年7月に実施されました。本会はJPALS利用者の受験資格を「クリニカルラダーレベル5に昇格して1年を経過していること」と定め、合格者はクリニカルラダーレベル6に昇格できることとしました。これまでにJPALS利用者280名が合格し、クリニカルラダーレベル6に昇格しています。
6.臨床・疫学研究の倫理審査体制の整備と研究活動推進
我が国の臨床・疫学研究に関する倫理指針は、「疫学研究に関する倫理指針」及び「臨床研究に関する倫理指針」 に基づき運用されてきました。対象となる研究に適用するにあたっては、その目的・方法に関して多くの共通点がありました。
そこで、2つの指針を統合した倫理指針を定めることを目的に、「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」(文部科学省・厚生労働省告示)が2014年12月22日に公布、2015年4月1日より施行されました。
これを受けて本会では、研究者のための手順書や、本会や都道府県薬剤師会が倫理審査委員会を設置し審査を行うための手順書、倫理審査の申請書類等を整備しました。2016年4月には本会に「臨床・疫学研究倫理審査委員会」を設置し、同年8月からは本会ホームページ上での倫理審査の申請受付を開始しました。
また、生涯学習支援システム「JPALS」においても、薬剤師の研究活動の促進や、研究における倫理的配慮への意識を高めるためのコンテンツを用意しています。
7.医療安全管理体制の整備・充実
本会では、2001年4月より調剤事故事例の収集を行っています(ヒヤリ・ハッ ト事例<インシデント事例>は含まない)。
報告された事故事例については毎年、発生地域や個人が特定されないよう配慮した上で都道府県薬剤師会へ情報提供し、同様な事例が発生しないよう注意喚起しています。
医療機関における医療事故及びヒヤリ・ハット事例は、日本医療機能評価機構が行う「医療事故情報収集等事業」において収集・分析・評価されています。
集計結果は、定期的に同財団より報告書として公表されており、特に周知すべき情報については「医療安全情報」としてまとめられています。
本会では、医療機関における医療事故及びヒヤリ・ハット事例についても、都道府県薬剤師会を介して会員に情報提供し、注意喚起を行っています。
また、医薬品医療機器法により、高度管理医療機器の販売には都道府県への許可申請が必要であり、販売業者には営業所管理者に毎年継続研修を受講させることが義務づけられています。本会では研修実施機関として「医療機器販売業等の営業所責任者、医療機器修理業の責任技術者 継続研修テキスト」の編集や実施要綱の作成を行い、都道府県薬剤師会において継続研修会を実施しています。
8.薬剤イベントモニタリングの実施
医薬品の適正使用に貢献することを目的として、2002年度からDEM事業を実施しています。
DEM(薬剤イベントモニタリング:Drug Event Monitoring)とは、 薬剤を使用した患者さんに発現したイベントを薬剤師の視点で把握し、収集・解析することをいいます。毎年10万件を超えるイベントが報告されており、副作用・薬害の防止に向け、全国の薬剤師・薬局がDEM事業に参画しています。
2017年度からは、新薬を対象としたイベント発現等の調査を実施しています。
9.アンチ・ドーピング活動の普及とスポーツファーマシストの養成
スポーツ競技における「アンチ・ドーピング」への意識が高まっています。
医薬品の適正使用という観点から、 薬の専門家である薬剤師がアンチ・ドーピング活動に関わることは、選手の健康やスポーツの健全な発展という意味からも、大きな意義を持つと考えています。
本会では、2004年度から薬剤師のアンチ・ドーピング活動に取り組んでいます。
具体的には、世界に類を見ない日本特有の取り組みとして、「公認スポー ツファーマシスト認定制度」が日本アンチ・ドーピング機構(JADA)により設立され、 本会は2009年度より協力しています。
2016年11月現在、約7,000名の公認スポーツファーマシストが認定されています。
本認定制度については、世界アンチ・ドーピング機構(WADA)からも、非常に先進的かつ 他国のモデルになり得る制度として、評価されています。
また、「薬剤師のためのアンチ・ドーピングガイドブック」を毎年作成し、ホームページに掲載している他、都道府県レベルにおいても、アンチ・ドーピングホットラインの設置・対応、スポーツファーマシストの活動推進等のアンチ・ドーピング活動を実施しています。
2020年には、オリンピック・パラリンピックが東京で開催されます。本会では、オリンピック等への対応も含め、薬剤師がアンチ・ドーピング活動を通じてより一層の社会貢献ができるよう、今後もJADAと連携・協力して参ります。
10.学校薬剤師活動の支援推進
他国には例を見ない薬剤師の職能のひとつに、「学校薬剤師」があります。
従来の学校薬剤師は、学校の環境衛生検査等を通じ、児童・生徒が快適に学校生活を送れるよう指導することが主な役割でした。
近年では、より幅広い活動が求められるようになっています。
具体的には、医薬品適正使用の啓発活動、薬物乱用防止活動、飲酒・喫煙に関する啓発活動、アンチ・ドーピング活動、学校給食の衛生管理、学校での薬品・毒劇物の管理、建築物内の揮発性有機化合物やダニアレルゲン等への対策などです。
特に、新学習指導要領(中学校:2012年4月施行。高等学校:2013年4月施行)により医薬品の適正使用に関する教育が求められるようになりました。これに伴い、医薬品の適正使用に向けた教育・啓発活動における学校薬剤師の役割がより重要になっています。
本会では、学校薬剤師の活動を支援すべく、教材の作成や研修会の開催等に努めており、学校薬剤師及び保健体育教諭・養護教諭等を対象とした「くすり教育研修会」を開催し、学校関係者との連携を深めています。
11.大規模災害への準備・対応
日本は地形上、大きな地震が発生するリスクを有しています。
阪神・淡路大震災、東日本大震災や熊本地震などでは、たくさんの方が長期にわたる避難所生活を余儀なくされるなど、大きな被害をもたらしました。
そのような中、医師や薬剤師など多くの医療従事者が地震によるけが、持病、体調不良などをサポートするために活躍しました。
薬剤師の多くは避難所において、医薬品や衛生環境向上に関する、さまざまな活動を行いました。
被災地における主な活動内容は、
などです。
2016年4月に発生した熊本地震では、本会は都道府県薬剤師会の協力のもと、延べ2,774人の支援薬剤師を派遣しました。
薬剤師にとっての日本薬剤師会とは
日本薬剤師会にとって、当然深い関わりをもつ薬剤師。
日本薬剤師会に転職する人は、薬剤師だけとは限らない(実際に働いている人も薬剤師以外の人が多い)ため、薬剤師から見た日本薬剤師会の役割を見てみましょう。
専門家同士の交流・知識習得の場としての活用
薬剤師は、日本薬剤師会が開催する定期的な研修やイベントで最新の医薬品トレンドを知るために入会しています。
独学では難しい薬学の知識習得をするために、日本薬剤師会は多くの薬剤師に活用されています。
また、日本薬剤師会は社会的な活動として、薬物乱用防止・禁煙・災害支援なども行なっているため、医療に携わる者として、多くの経験の機会を得ることも支援しています。
さらに、保険制度を用意することで薬剤師の生活のサポートもしているため、薬剤師の働きやすい環境を整備するため、あらゆる面から支援してくれているのです。
国際舞台で活躍するチャンスを得るために活用
日本薬剤師会は、国際薬剤師連盟・アジア薬剤師会連合などに入っています。
そのため、世界的な会議に参加する機会を得ることができたり、個人ではなかなかフォローできない最新の医薬品研究を知ることができます。
研究熱心で最先端医療に関心がある薬剤師にとって大きなメリットを提供しています。
また、国際舞台で活躍するチャンスも提供しており、特に病院で働く薬剤師から注目されています。
万が一の事態に備えるための保険として活用
薬剤師として働く際には、薬の処方の間違いなどにより、患者さまに対して大きな被害を与えてしまう可能性があります。
そのため、薬剤師会では薬剤師賠償責任保険と薬剤師年金保険という2種類の保険を用意して、万が一の事態に備えています。
薬剤師賠償責任保険とは・・・
薬剤師や薬局に勤務する販売員が薬を調剤・販売をした際、その処方した医薬品によって何らかの被害を与え、賠償責任に問われる等した場合に支払われる保険金のことです。
契約の種類は、開設者や管理薬剤師が責任を問われた場合に対象となる薬局契約と、薬剤師個人として責任を問われた場合が対象となる薬剤師契約の2種類があります。
薬剤師年金保険とは・・・
日本薬剤師会の会員のみが加入可能な年金のことです。
年金額を自由に設計できる仕組みとなっており、若いときに加入することでより多くの年金を受給することができます。
この薬剤師年金保険は、昭和48年7月に発足しましたが、2012年時点における加入者は約6,000名、受給者の人数は約7,500名に上りました。 薬剤師が快適に働くためにも、こうした保険制度の仕組みを知っておくと良いでしょう。